「祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり 沙羅双樹の花の色 盛者必衰の理をあらわす」
あまりにも有名な平家物語の冒頭・・・
私は、平家物語を読んでから、いったい沙羅双樹の花とはどんな花なのか、ずっとみてみたいと思っていました。
梅雨の季節にその花は開き、雨に打たれて散ってしまう・・・
そのはかなさには心を打たれます。
通常は非公開の東林院(沙羅双樹の寺)なのですが、1月の「小豆粥の会」と、6月の「沙羅の花を愛でる会」などに公開されます。
今年の1月の初詣に初めて「小豆粥の会」に訪れました。
まずは、沙羅双樹の古木のあるお庭を控えた本堂で、梅湯と祝菓子をいただきます。
梅湯は、ほのかな甘みと梅の酸味が心をあたためてくれます。
祝菓子は、主菓子、干菓子、昆布、干し柿、豆、くわい、みかんが付いていて、それぞれに意味がある(←干支のかわいらしいカードがついています)縁起のものなのです。
次は、書院へと移り小豆粥のお膳が出されます。
お膳には、おめでたい時にだけ食す「蛇腹昆布」という昆布もありました。
このお膳を戴く前に「さば(生飯・施食)の儀式」というものを行います。
これは、自分の受けた食の中から少量のさばを分かち、庭の木々などに供え、小鳥や小動物に施し供養するというものです。(←しみじみ日々の食に感謝することができました)
古来より受け継がれし行事には、人々の心の祈りを感じました。
6月。「沙羅の花を愛でる会」に足を運べるように明日からまた頑張ろう・・・。
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